アルミニウムの接合方法Ⅱ

当社は主にアルミニウム材料(非鉄金属製品)の販売をしております。
下記のご説明に関して、お買い上げいただいた後、加工をされるお客様の参考資料としてご紹介させていただきました。
詳しくは専門の加工業社にご相談されることをお勧めいたします

アルミニウム接合方法の一つ「はんだ付」について説明

アルミニウムの表面は化学的に安定な酸化膜で覆われてるためやアルミニウムの電極電位が極めて低いことなどから、はんだ付は難しいとされていましたが、今日ではほとんど問題なく接合することが可能になっています。
その方法として、フラックスを使用する方法と使用しない無フラックス法に分けられます。
また、反応はんだ付法といわれるはんだを用いずフラックスだけではんだ付する方法もあります(化学反応によって接合)

フラックス法

アルミニウムのはんだ付では表面の酸化膜を除去しなければならないので必然的に腐食性の強いフラックスが求められ、それは無機系と有機系に大別されます。
無機系フラックスは塩化亜鉛や塩化アンモニウムなどの塩化物からなり、酸化膜の除去作用が大きく、はんだ付性に優れてるがはんだ付後のフラックス残渣による腐食が問題になります。
有機系フラックスはトリエタノールアミンを主成分として、はんだ付性は無機系に比べ劣るものの、はんだ付後のフラックス残渣による腐食が少ないです。

反応はんだ付法

はんだを用いずにフラックスだけではんだ付する方法。
重金属塩化物を主成分とするフラックスをはんだ付部に塗布し、これを加熱することによってアルミニウム母材との化学反応によって接合する方法です。フッ化アルミニウムを主成分とするフラックスを使用するろう付法でありろう付性がよく、ろう付後の耐食性にも優れてる。
これによりアルミニウム製熱交換器が使用されるようになり、ほとんどが銅製から置き換えられるようになった。

無フラックス法

摩擦はんだ付法・・・加熱したアルミニウム母材に棒状のはんだを擦り付けて溶かしながら行うもの。亜鉛系はんだが使用される。  

超音波はんだ付・・・超音波をはんだ付部に印加し、キャビテーション効果によって母材表面の酸化膜を除去しながらはんだ付する方法。
(内一つの方法として浸漬はんだ付があります。はんだ付部材を溶融はんだ浴にどぶ漬けして行う方法。速度が大きく、多数箇所を一括してはんだ付することができます。)

アルミニウムとの電極電位差が小さい「Zn-Al系」のはんだが、母材との間の電気化学的な腐食が少なく最も多く使用されてます。
Zn-5Al合金が代表的なアルミニウム用はんだです。